2009/12/11 コース最終日、参加者だけで打ち上げをする [平日]

7:30 Rajaが今日は遅めにしようというのでゆっくり出発となった。25分から待っていたのだが・・・
7:45 病院についてセミナー室に寄ってみると何やら講義をしていた。Rajaは知らなかったみたいだ。取り敢えずもう始まってしまっていたし近くに椅子がなかったので机に寄りかかって後ろの方で聞いていた。
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内容は形成外科的な手術の内容で、特にscarp replantationというのが凄かった。若い女性が長い髪の毛を何かに挟まれて頭皮ごとデグロービングされてしまうという症例。まるでカツラのように髪の毛と頭皮が引き剥がされてしまっている。この症例に対して血管吻合を行って移植したとのこと。実に見事に治っていた。しかし長い髪の毛をそのままにして危険な作業をしている所に近付いているという、この安全意識の欠如というものが如何なものか?まだまだインドは作業管理、作業環境管理に大いに改善の余地がある!
8:20 手術室に向かってみる。今日は手術日ではないので朝からは殆ど症例がなかった。口腔外科領域の外傷に対するデブリドマン、縫合が行われていた程度。しかし急患手術はいつでも入ってくるので暇ということはないと思う。DrたちはOPD(外来)に向かっていた。仕方がないので、他の病棟をぶらついてみた。そう言えば日本から来ていた脊椎のfellowの先生達はどうしているかな?と思って面会に行ってみる。すると、昨日までで今日はもう来ていないとのこと。せっかくインドで日本人に会ったのに殆ど会話もせずに別れてしまった。
3Fの喫茶スペースで簡単な朝食を済ませる。
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9:00 マイクロ実習室に向かう。今日で最後だ。何となく今回は自分の不甲斐なさに打ちのめされている感じ。ラットで何とかできるくらいでは実際の臨床ではまだ不安である。少しずつでも歩みを進めなければ。頚椎由来のしびれ持ちで、微妙な震えがなかなか克服できない自分は基本的に向いてはいないのか??しかし、いつの日かそれに打ち勝たなければならないのだ。今日は、end to side anastomosisの練習だ。この細い血管で行うのだから、自分には難易度は高い。いつものようにまずはDVDで学習する。Continuous sutureなどのテクニックも述べられていたが、まずは基本に忠実に行わなければなるまい。
10:00 こちらの病院では日に何回か一瞬電気が切れることがある。インドの電気事情なら仕方がないかも知れない。だいたい10秒もかからずに復帰する(自家発電にでも切り替えるのだろうか?)。これは病院だけに限ったことではないようだ。そういう時は真っ暗な中で一瞬耐えなければならない(何故かマイクロの電気だけはついているのでまだ助かるのだが)。
10:30 epigastirc veinをfemoral arteryにend to sideでつなげるわけだが、まずは一つミスを犯す。Arteryを先に穴を開けてしまったので、つなげる予定の静脈が届かなくなってしまったのだ。。。開けた穴をまずは塞いで(5針)、再度静脈が届く位置に穴を作り直すという余計な手間がかかってしまった。時間はかかったものの、Rariのアシストにかなり助けられながら、1本目は成功した。
11:30 休憩でまたOPDに寄ったり、チャイを飲んでから再び戻ってくる。今度はfemoral veinを使って再チャレンジすることにした(同じ側で)。今のところ先ほど繋げたA-Vシャントは拍動も良くしっかり機能している。臨床的には有り得ないが、同じ動脈にもう1ヶ所end to sideしてみることにする。静脈は長いように見えてcutするとふにゃふにゃになり、意外と短くなる。余裕を見て動脈に穴を開けてみたが、結局はぎりぎりの長さだったため、手元のエッジを縫うのが難しかった(アシストがなかったので)。手の震えも微妙に良くない。左側から動脈壁をout side inするのがどうも苦手だ。
12:40 多少leakはあったが開通はまずまずだった。しかし同じ動脈を3ヶ所も吻合しているので、血流は停滞気味だ。臨床的にはいずれ血栓を作ってしまうのかも知れない。また動脈の流れに逆らって静脈をend to sideでつないでいることも影響しているものと思われる。
13:00 昼食に向かう。今日はサフランテイストのライス+カレーにしてみた。色んな味を楽しめるのも良い。もう5日目だが、何となく食事の雰囲気はつかめてきた。
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13:40 今日はアイスを購入して、6Fの日当たりのよい踊り場でゆっくりしていた(1Fから天井まで吹き抜けになっており、天井には半透明な屋根がついている)。そこはビニルハウスのように温かい。ちょっと体を伸ばして横になってみた。気持が良くリラックスできる。こちらに来て睡眠は結構取っているのだが、なかなか疲れが取れないのだ。10代・20代の時に一人で行ったアジア旅行の時とは体力の回復が違うなというのが実感である。適度な運動とメンタル的に良い環境を保持することが今後は重要かも知れない。
14:00 最後の午後の実習に入る。対側を改めて展開し、今度は始めから、femoral veinをarteryにend to sideすることにした。途中、Dr. Sabapathyが見回りにやって来てくれた。それぞれのマイクロに立ち寄って何やらコメントしてくれている。自分のは2ヶ所も同じ動脈にend to sideでつないでいるのを見てびっくりしていた(あまり褒められたものではない)。このように世界から来ている実習生にやる気と自信を与えているのかも知れない。
15:20 途中、Mr.Rariが支払いの件でクレジットカードナンバーを控えるとか、コピーするとか面倒なことを言われ中座させられて乱れたが何とか終了する。
15:50 最後に参加者4人で病院理事長の所に挨拶に行くことになった。そこで終了証明書が貰えるようだ。一言二言ずつ挨拶させられ最後に記念撮影をした。
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16:20 まだ少し時間があるので、最後に初心に戻り動脈吻合を短時間で手際よくやってみることにした。縫合糸が長いのが難点だったが、だいたい7-8針で15分程度で縫合できるようにはなっている。糸はケチらずに短めでする方が良いし、針の切れ味も落ちるので場合によっては針穴も広がるので新しいのに変えた方がbetter。
16:50 今日は夜に参加者だけで打ち上げをすることにしていた。See you laterと言ってそれぞれ別れていった。
17:30 ちょっとチャイ休憩をしてから、インターネットをしにセミナー室に向かう。
18:00 ちらっと手術室を覗きに行ってみたが、今日の手術はもう終了しており、今のところ急患手術もないようだった。
18:30 いったんロッジに戻っても良かったのだが、面倒になりそのままセミナー室で溜まった日記を思い返してつけることにした。
19:20 オートリクシャーで指定されたレストランのあるThe residency hotelに向かうことにした。結構遠くて(10Km離れているとか言っていた)、大通りも通るし大きいトラックやバスの間をすり抜けていくし、運転が荒くて結構怖かった。20分程度で到着した。
19:45 指定された所はホテルの地下にあった。バーになっており途中そこにたどり着くまで何回か警備員がいるというsecurityのしっかりした所だ。しかも写真撮影禁止になっている。まだ誰も来ていなかったので暫く一人で待っていた。
20:00 UKの2人組がやってきた。彼女らは初日に一度ここに来ているのだそうだ。さすが、バーの盛んなイングランドだけはある。まずは食事前に軽く飲もうというらしい。2人はカクテルをオーダーし、私はインドのキングフィッシャーというビールをオーダーして乾杯となった。まだマレーシアからの彼は現れず3人でだべっていた。この頃は結構話題もあったので喋っていたのだが、後でマレーの彼(名前を忘れてしまう)が来たら、Nikola 4割、Malay君3割、Milap2割、自分1割くらいの会話量だったかも知れない。Nativeにはなかなか会話が対応できないのがもどかしかった。もっと意思の疎通ができたら、もっと色んなことが解り合えるのにと残念になる。改めて英会話力の向上に努めなければならない!!
21:00 バーではチップスとナッツしか出なかったので上の屋外のレストランに場所を移すことにした。アフガングリルという名前で由来は良く分からない。プールサイドにテーブルがあり、辺りは熱帯雨林調の作りでランプも灯っていて雰囲気は良かった。こちらではかなり高級な部類なのだろう。
22:00 各種食べ物をそれぞれがオーダーしみんなで分けて食べるようにした。こちらの料理の基本はカレーでチキンだったり、マトンだったり。それに焼き飯のようなもの、ドーサーやナンの類だ。かなり頼んでしまい満腹になる。
23:00 飲み物はビールだけだったが、結構飲んだかも知れない。レストラン入口で記念撮影をしてそこを後にする。お勘定は一人750ルピーずつだったので、こちらではかなりの高額なのだろうが日本円では1500円なのでそれ程高いとは感じないのが不思議である。帰りはタクシーで乗り合わせて帰ることになった。
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23:30 そのタクシーはボックスタイプでメーターもついていた。それ程高くはなかった。Milapはここで最後となるので握手をして別れた。ロッジのおじさんは受付にベッドを入れて寝ていた。いつもここで寝ているようだ。誰かが帰ってきたら起きて鍵を開けてくれるのだ。結構大変かも知れないと、酔った頭でちょっと同情してしまうのであった。
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