2009/12/07 ガンガホスピタル初日、夜は教授宅でディナーパーティー [平日]

7:00 ロッジの受付で病院の人を待っている。ロッジのおじさんにもその旨を伝えてあるのだが、なかなか現れない。電話してくれているようだが、もう少し待ってくれと。結局は20分待った挙句に、病院の人は来ずにロッジのおじさんが病院まで連れて行ってくれることになった。何ともまあ~。。。
7:40 2週間お世話になるガンガホスピタルが見えてきた。外観は結構近代的に見えるが、その周りはバラックの建物などお世辞にも綺麗とは言い難い所だ。病院入口で下してくれた。受付で今日から研修でお世話になる者だと告げ、Dr.Raja Sabapathyに会いたいと言うと、暫くそこで待っていてくれとのこと。
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暫くすると、写真で見たことがある、Dr.Sabapathyと、台湾高雄で会ったDr.Hariが出迎えてくれた。4FにあるPlastic surgeryのセクション(手術室に直結している)に案内され、 さっそく日本からのお土産を振舞った。挨拶もそこそこに、これから朝の回診に向かうということだったので一緒にくっついて行った。幸い白衣も持ってきておいたので良かった。
8:30 途中でインドやカナダからのvisitor doctorや同じくマイクロコースに参加するUKの2人組とマレーシアからのドクターにも会った。何とも国際色豊かな顔ぶれであろうか?更に2カ月程度滞在しているというイタリアからの研修生もいた。こちらは、相手の名前は一気には覚えられなかったが、自分から名刺をすかさず渡していたので、相手はユーキチと呼んでくれるようになった。
9:00 てっきりマイクロコースは来週だと思っていたが、どうやら今週になったらしい。参加者は私含めて4人だ。2人以上になったら随時コースを開催しているようだ。私の場合は他の人たちの都合に合わされたのかも知れない(ちなみに来週のコースはないそうだ)。院内の設備を簡単に説明してもらった後に地下にあるマイクロ研修用の部屋に案内された。
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始めだけ、Dr.SabapathyとDr.Hariがやってきたが、後は担当のテクニシャン(コースのない時は手術場で働いているとのこと)が説明してくれたり、もろもろの準備を行ってくれる。
9:40 初日はマイクロの基本についてであった。まずはDVDのビデオを用いて説明を受ける。かなり細かいことまで(メンタル的なことや手の置き方なども)説明がなされる。新潟手の外科で練習した時のことを思い出す。あの時はかなり出来る気になって帰って行ったけど、その後症例がとんと来なくて、稀に来ることがあっても思い出すのに時間がかかるという感じだった。やはり常にある程度はしておかないと手が鈍るのかも知れない。
11:00 実際にマイクロを使ってまずは手袋のゴムの避けた場所を縫うことから始まる。正直したことはあるのだが、素直にやってみる。8-0ナイロンなので太目だ。意外にやりにくい。やった後で裏から縫い目を見てみると、何と乱れている!!こんな筈ではないのに・・・とか思いながら、気を取り直してやってみる。やはり手始めは良くないようだ。こんな調子では臨床の場でたまに来た症例をやっても、その患者さんが不幸だ。思い出すまでに時間がかかる何て!!以前やったことがあっただけに正直ショックを受けてしまう。
12:00 途中で休憩があり、6Fのレストランに行ってインドの名物チャイ(やたらと甘い紅茶)を飲みながら他の参加者と雑談する。UKの2人組は英語がnativeなので早口だし、マレーシアのDrも独特の訛りがあって、いずれも聞きづらい。自分だけ、英語の不慣れな東洋人なのである。まずは基本聞き役に徹するか。
12:30 ぼちぼち戻って、記念撮影なんかをしながら実習する。すぐまた昼休みになる。
13:30 再び6Fのレストランに行き、昼食を頂く。まずはインド人(マイクロコースには参加していないvisitor doctorも一緒になった)お薦めのオニオンドーサーというクレープのような生地(甘くはない)の中にみじん切りのタマネギが入っていて、カレーのようなものが添えられているもの。なかなか美味しかった。
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14:10 午後もDVDのビデオから始まった。血管吻合についての基礎から入る。実習はモモ肉を用いることになった。血管径もそこそこあり(1.5~2mmくらいか?)比較的やり易かった。午後は調子が良かった。台湾のE-DA病院でDr.Tuに教えてもらったback wall sutureを防ぐためのcontinuous sutureを実践してみる。ズームを変えながら、縫合糸が絡まないようにするのがポイントだったが、何とか出来ることが解り一安心。このくらいの径であれば手の微妙な震えはそこまで気にならない。
16:30 ひたすらモモ肉(血は通っていないが結構やり易いことが判明。今後は手軽にトレーニングするのには良い材料かも知れない)。午前中の不甲斐なさを午後は取り戻すことが出来るくらい快調だった。気分が乗ってくると結果も良くなるということが改めて良く分かった。そういう意味でマイクロってメンタルも重要だ。
17:00 初日のコースが終了した。今晩はDr.Sabapathyのお宅で食事会が開かれるということだった。暫く時間があるので、手術室を覗いてみることにしよう。
17:30 まだ何例か手術をしている。指の伸筋腱からの腱鞘巨細胞腫の切除症例をしていたが、今までに見たことがないくらい大きなものだった。よくここまで放っておいたなと思わずにはいられなかった。丁寧に伸筋腱をrepairしている。
18:00 UKからの2人組とともにDr. Hariについて手術室内を回って歩いた。英語で説明してくれるのだが、早口だし訛りがあるので、あまり理解できないのが残念。しかし、時折自分に話を振ってくれるので気を抜けない。手術室はあまり新しくはないが機能的な作りになっていた。手術室から術後回復室にすぐ行けるし、上級医師の控室もすぐ傍にある。仕事は基本が手術なのだなというのを実感する。
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18:30 また手術室に戻ってみると、火傷後の耳の感染のデブリをDr.Sabapathy自らが行っている。実に丹念に洗浄・消毒をしていたのが印象的だった。
19:00 取り敢えず、予定手術は終わったようで、これから夕方の回診に行くそうなので、またくっついて行った。
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実に多くの患者が収容されているのだが、担当医は殆どがDr.Sabapathyの名前になっている。当然下級医師が様々な下働きはするのだろうけど。回診には看護師さんたちが3-4人やって来て、しっかり指示を聞いている。実に効率が良い。医師の指示を聞きもらすまいと必死にメモっているのが印象的だった。院内にはところどころにインドのシバ神?を祀る飾りがみられるのが興味深い。
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19:45 ようやく今日のdutyが終了したようで、食事会に向かうこととなる。Dr.Hariの車に乗せてもらい、街なかのDr.Sabapathy邸に到着する。ガレージには3台の高級車が停まっており、家も立派な作りだった。
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20:00 何とも既にたくさんの人たちが到着していた。中には日本から脊椎脊髄病学会のfellowとしてやってきたという日本人2人組にも何とも奇遇に遭遇する。名古屋と大阪の先生だった。彼らも今日が初日で、既に症例数の多さなどでカルチャーショックを受けているようだった。
20:30 総勢14-5人も集まって、奥さんの手料理をみんなで頂く。アルコールはなしで飲み物は水だけだったのが面白い。南インド独特の料理でいずれも美味しかった。最後にチョコレートムースも出されかなり満腹になる。
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21:30 マレーシアからのDrたちと一緒に、病院事務の人の運転でそれぞれの宿舎に送ってもらう。インド研修初日にして、実に多くの人たちと交流を持つことが出来て有意義であった。満腹で何もすることが出来ずそのままベットで寝てしまっていた。
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